こんにちは、門前の小僧です。
子午って便利なんですよ〜。ウォーキングしてて膝が痛くなったとしますやん。あいたたた、今日はもう終わらないといけないかな?いえいえ、大丈夫。膝を胃経として、胃経の子午拮抗経絡は心包経、右の膝が痛ければ左の内関に指をあてますと、その場で痛みは消失します。
かように、かように即効性のある子午鍼法です。
いかがですか、子午鍼法実践講座おひとついかが?
子午鍼法実践講座のお知らせ
かように即効性のある子午鍼法ですが、先日ちょっと謎の症例が。
右の膝が痛かったのです、疼くのです。膝だから胃経、子午拮抗経絡は心包経、左の内関に指を当てたところ、脉は締まりました。
心包虚と推測し奇経診断に移りましたが、陥谷-合谷、陥谷-後渓、内関-太衝、どれも締まりません。
諦めがいいので、中村泰山先生を頼ることにしました(なんと往診をしていただくという贅沢なことを!
これがですね、中村先生も証を定めかねるという迷走ぶり。脉は締まるのに痛みは取れないという謎の現象が。そして見るたびに虚実も変わる。
最終的には脾虚腎肝実証という定番の結果となり本治法を終えましたが、膝の痛みは取れないのです。
さて翌日、時間をかけて体内を一周する本治法の作用で膝の痛みは消失しておりました(歓喜。
↑腎実瀉法の用鍼を選んでいます。実が手強いほど適しているのは太い鍼となります。
痛みの状態から証につなげることは出来なかったけど、脉から導き出された証は脾虚腎肝実でした。
痛みが不規則だったのは、腎実の石が体内で動いていたせいではないかとの推察です。
結果的にそれで痛みは取れました。
読めない動きの痛みは関連痛であることが多いようです。
あらゆる要素を想定し、なおかつ脉を信頼することで正しい証へと導かれるという事例でした。
脉を信頼するって自分の手技に自信がないとできないこと。
想定外の症状にも対応できるように、押手の確実にしておくことは必須ですね。
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子午は効かないことはないと言われます。
”効かない”のはほぼほぼ押手が悪いから。
確実に症状を除去できる子午鍼法、ぜひ皆様の臨床にお役立てくださいませ。
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