2018年、当会代表葛野玄庵がThe High Desert Hari Society さまのお招きで、伊勢はりキャンプに参加させていただきました。
伊勢はりキャンプ
あれからもう6年も経つのですね、ありがたいことに今年もまたお声かけいただきました。
今回は葛野代表に代わって中村泰山が講義を担当させていただきました。
前回に続き今回も桑原浩榮先生がご縁を繋いでくださいました。通訳をしてくださったのは桑原先生のご令嬢アンナさんです。ありがとうございました!
参加者10名のうち7名は葛野による過去の講習を受講されていて、子午鍼法の仕組みや脉締(みゃくてい)についても深くご理解いただいておりました。
臨床で実際に子午鍼法を臨床で使っていらっしゃるという方も。
脉診は実に的確で、脉の変化を確実に捉えていらっしゃいました。
氣鍼医術は従来の経絡治療と異なる箇所がいくつかあります。そのうちのひとつ、押手の強さがあります。しっかりと押手で下圧をかけることによって、腎実瀉法も可能となるのです。
子午治療の効きが悪い時はどうすればいいのかという質問がありました。
まさに、子午の効き目を左右するのも押手なのです。
あなたの押手はワインのビンを掴めますか?
みなさん、一様に押手が軽かったです。
押手の強弱によって脉が変わることも体験していただきました。瀉法には圧が強めの押手が必要なのですが、アメリカならではの鍼事情がありました。
アメリカでは鍼の消毒に求められるものが日本以上に厳しく、そのため極力刺さないことが喜ばれるのだそう。
刺さない鍼=経絡治療がうってつけなわけです。
しかし腎実瀉法は刺入と雀啄を必要としますので、刺さない鍼でどこまで邪実を除去できるか、これからの課題ですね。
↑中村泰山先生の私物の鍼にみなさん興味しんしん!
短い時間で子午から奇経、腹氣鍼診断、そして本治法と氣鍼医術の治療のほとんどを体験していただきました。
以前に参加してくださった方からは、ずっと疑問に思っていたことを今回解決できた、とのご感想を頂戴しました。
今回、葛野に代わって講義を務めました中村泰山が、氣鍼医術の教科書ともいえる「脉診流氣鍼医術手引草」を完成させております。