こんにちは、門前の小僧です。
みなさんご存知のように(知らんか)氣鍼医術では座位での治療が多いです。
子午診断にしろ、奇経診断にしろ、本治法にしろ、座位で手足の要穴を触ってしまえるからです。寝たり置きたり、姿勢の変える手間暇を患者さんにしていただかなくて済むのです。
いえ、済みません(どっちやねん。
腹氣鍼診断®の時は仰臥位になっていただかなくてはなりません。腹氣鍼診断から本治法の流れになった場合は、本治法が終わった時点で患者さんは仰臥位です。
本治法が終わったあとは標治法です。督脈の処置、氣鍼やナイトウ式(督脈上連続糸状灸)となることが多いです。
いえ、多いです(なんやねん、それ!!
本治法が終わったあとに仰臥位や座位で背部におこなうことに、締めの本治法があります。
腹本治と裏本治です。腹部に行うのが腹本治、背部には裏本治です。
本治法と標治法の違いもわからなかった頃は(バカ)裏本治・腹本治が何を基準として行われるのかがわかりませんでしたし、何をしているのかももちろんわかりませんでした。
本治法で行ったことを腹部に行うのが腹本治、背部に行うのが裏本治です。腹部は腹氣鍼診断でもちいる診断6穴を、背部は兪穴を用います。
本治法が終わったあと、さ、終わりにしましょうか、というタイミングで最後の検脉です、そこで目指す良脉となっていなかった場合に最後の調整として腹本治・裏本治を行うのです。どちらを行うかは、その時の患者さんが仰臥位か座位かで分かれます。
特別デリケートな患者さんでなくても、もうひと押しがあればより良い脉になります。
氣鍼医術は1穴1鍼ごとに検脉を行います。目指す脉でなければ1段階前に戻ってやり直すことができます。そのすべてを左右するのが脉締の有無です。
時間がかかると厭われた治療家の方も過去にありましたが、この確実さが治療効果の高さとなっています。
治ったつもり、治っているはず、ではなく、治ったかどうかを確認しながら治療をすすめています。