こんにちは!患者目線から臨床レポートをする門前の小僧です。
治療家の常識は患者の非常識、こんなことぐらい知ってるだろう、わかるだろう、大丈夫だろう、というのは禁物です。
それ、なんですか?と尋ねてくださるならいいですが、頭の中が?でいっぱいになっただけでは、せっかくの治療効果も受け取っていただけません。
質問ができない内気で疑心暗鬼な患者をお許しください。
以前、こんな記事がありました。
経絡治療を受けるならどんな服装で?
患者さんから鋭いツッコミがありました、どうして要穴は手足にしかないんですか?と。
鍼灸学校で習ったのは
その昔、医療を利用できるのは皇帝とその家族など身分の高い層だった。奥方の具合が悪いと治療にいって、服を脱がせるわけにはいかない。服を脱がなくても治療ができるように、手足のツボだけで対応できるような治療体系となったのだ
と。
これをお伝えすると、まあ半信半疑。真偽はおいといて、手足に要穴があるということを発見できたってすごいですよね。
さて、お灸。
人生初めてのお灸という患者さんも多く、それはそれは怯えていらっしゃいます。どんなに熱いことをされるのだろう、と。
腕の大腸経あたりにお試しにさせていただきます。
ほら、こんなちっちゃいの。熱くないでしょ?と。
熱くないです!大丈夫です!と安堵にドヤられます。
背中のナイトウ式をしている間も
え?ほんとにお灸してるんですか?全然熱くないです!
と、大はしゃぎです(違。
そこで葛野代表の説明がありました。
氣鍼医術ってお江戸の鍼なんですよ、お殿さまを治してたんですよ。お殿さまに熱い思いをさせたら打首じゃないですか、だから熱くないお灸になったんですよ
と。
ほー、これは初めて聞きました。お江戸の鍼というのは耳にしていましたが。
東洋医学の本場中国からの患者さんを治すお江戸の鍼技術
お手打ち、打首になるというのは、なかなか想像を掻き立てられる楽しい説明です。
氣鍼医術のお灸はなぜ熱くないのか、それは「お殿様からお手打ちにならないように」ではなく、艾柱の大きさや硬さ、数をきちんとコントロールして、お灸の効果を的確に届けられるようにしているためです。
お灸の効果のほども、もちろん脉締で確認をしていますよ。