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氣鍼医術臨床講座普通部の令和3年度第10回を開催いたしましたので、その報告をさせていただきます。
開催日:2022/02/06
開催場所:三浦ビルセミナールーム
講師:葛野玄庵/中村泰山
この日の獲得目標は「風邪を治せるようになること」でした。
多発しているコロナ様の症状を始め、心(包)虚肺腎実証がたいへん多いです。その解説と実習に大部分の時間が費やされました。
風邪治療の特徴は、経金穴の使用です。
逆に、患者さんに風邪の自覚がなくても経金穴で脉締が得られれば風邪であるということです。
コロナが登場してからは、肺経の邪をとるために2〜3カ所のツボを使用することが増えました。以前ならば経渠だけで肺実を取れていたのに、雲門、中府、孔最など数カ所から瀉法を行なっています。
ツボの場所も学校で習った地図を鵜呑みに取穴するのではなく、経にそって指で丁寧に探します。取穴というより、邪がいる場所を探してそこから直接瀉法するというイメージの方が適切かもです。
邪実の場所は、N指による指鍼で脉が大きくなったところです。以前は鍼を用いていましたが、指鍼によって治療時間が短縮されました。
風邪の治療といっても、治療の流れは通常と同じです。経金穴の使用と肺実処理が重ねて行われていることぐらいが違いでしょうか。
管理人的にも、孔最の周辺で邪実を探す工程が印象に残っています。
子午、子午ができなければ腹氣鍼診断®︎
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奇経診断
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本治法
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標治法
ほとんどがこの流れです。シンプルです。症状の数だけ対処法を覚えなくてはならないということがありません。
再現力、治療力、即効性の3つを同時実現する氣鍼医術、どうぞ皆様の臨床にお役立てくださいませ。