氣鍼医術臨床講座で学ばれて2年目のO先生による漢医堂治療見学レポートです。O先生、ありがとうございます。
50代女性。右肩、右膝裏の痛み。
証は心包虚肺腎実。
本治が終わり、伏臥位。
後頭部に刺絡治療(右膝裏に置鍼しながら)
三ヶ所ほど刺鍼をしてから、あらかじめサイズを確認したカップで、吸い上げる。
血液と共に汗もたくさん出ておられました。
濃い色の血液がでてきました。
施術後は少し頭にふらつきが出ておられました。
ストレスのない人を探すのは難しいでしょうが、、
この方は、職場では責任のあるお立場で、家庭もあり、大変お忙しい毎日を送られているようです。
背中も少しづつ丸くなってきているようです。
原因は、加齢もありますが、ストレスなどお気持ちの面も関係があるようです。
この背骨のアライメントの崩れは、お灸である程度は治せるようです。
加齢、老いとは、陰陽のバランスが崩れていくことで加速され、バランス的には、陰(形あるもの)が枯れていき、陽(形なきもの)のエネルギーが高まってしまい、陰経のラインが枯れて崩れていき、陽経絡の形さえも変えてしまうのではないかと、個人的には解釈しております。
陰経の崩れを、陽経絡に施術することにより、立て直しができ、陰陽のバランスが整うと言うことを、背部の施術を見て実感させていただいております。
30代女性
背中に大きなできものができており、ご本人は、あまり自覚はなかったようです。
白ニキビ?のような形状で、周りは、500円玉くらいの大きさの皮膚の硬さがあり、火山のように皮膚が盛り上がっていました。
瘀血症状で、膿や古血が溜まっているようで、刺絡治療が始まりました。
場所は督脈上であり、身柱付近。
膿はあまり出ず、黒い血がたくさん出ておられました。
膿のような透明なものが出ましたが、これも瘀血と先生はおっしゃっておりました。
古血は、盃いっぱいくらい出ておられ、もう一度、刺鍼をし2回しましたが、また、同じような黒い血液が出てきました。
その後、お灸の施術をして次第に、盛り上がっていた皮膚がだんだんと落ち着きフラットになっていきました。
ご本人もここ何日か体調が、すぐれておらず、心身共に疲れ切っているご様子でした。
このまま、放置していたら、1か月くらい治りが悪い状態だったのこと。
※血管の流れを障害され血管内に老廃物(古血)が溜まりすぎた状態を瘀血といいます。
瘀血の出来やすい場所として、顔、背部、腰臀部、膝っか。
背部の瘀血は強いストレスも原因の一つといわれています。
瘀血の治療方法である刺絡は、素問、霊枢に詳細に記載されているようです。
この度の背部の瘀血が、細菌感染症の毛嚢炎かどうかは、わかりませんが、、背部に刺絡をすると、顔のニキビまで、軽減すると書かれた本もありました。