明石の「きくの鍼灸整体院」菊野先生による症例報告です。菊野先生、ありがとうございます。
50代 主婦 既存の患者さん
孫からの風邪か何かは不明だが(ウィルス系とは言われてそう)、うつされて風邪症状を発症。熱は下がったものの、咳だけが続き苦しかったので病院にてレントゲンを撮影。肺炎と診断。
治療日当日、いつも治療の時間5分前に自転車で通院してくるのだが、その日はなぜか30分も早く来院。聞くと、苦しくてゆっくりしか動けないために家を早く出たとのこと。
治療室に入るなり、肩で息をし、合間に必ず咳をしないと喋れない状況。胸中央が痛く、苦しいとのこと。いつも楽しく会話する方なのに、全くできない状況。
治療前酸素濃度、パルスオキシメーター95%
肺炎は、心虚相克実か心包虚相克実が多いことと、やたら食欲があることから胃実も考慮して心包から取穴。
左右内関では、脈が締まらず。
よって、心包虚でないことが判明。
その後、
右通里にて、脈締。
右太衝にて、脈締。
平針にて、左臨泣ー左後谿にて脈締確認。
右心虚相克実証
寝ると苦しいので、座ったまま治療。
再度、補法を通里、太衝に施す。
その瞬間に、呼吸が急に楽になったと。
指につけていた、パルスオキシメーターも100%に上がる。
実邪の処理。
肺経の圧痛部、中府、尺沢を丁寧に瀉。
腎実は少なかったので、軽めに瀉。
任脈、圧痛部に瀉的に施す。
任脈の瀉を施してから、胸の痛みもなくなり、普通に喋れるし咳も出ない状態に。
治療終了。
顔色も良く、喋れるー苦しくないーと言い、自転車で、颯爽と帰って行かれました。