淡路の北野鍼灸院北野文章先生による、漢医堂社(やしろ)本院の見学レポートと症例報告です。北野先生、ありがとうございます。
30代女性:右下腹部痛
証:脾虚腎肝実左~ 合水
陰谷からの寫法では腎実がとれきれないので、気海からも寫法。腎にオロが溜まりすぎている場合は気海を使うと良い。
腎の悪露の自覚があった患者さん、東京からわざわざお越しくださいました
問診によると日頃のスイーツやスナック菓子の摂取が多い、痛みの原因は腎や膀胱の砂だと判明。治療をするたびに痛みが減ってきている様子。甘くて美味しいスイーツなどを食べるとその時は幸せな気分になるが、あとから痛い思いをしなくてはならないので、食べ過ぎには注意。
ホワイトデー症候群
昔の鍼灸の先生方は腎に実なしと言っていたが、昔と現代は生活環境が違うので、心虚もあれば腎実もある。時代が変わり生活環境が変われば鍼灸治療もそれらに対応していくことが必要。氣鍼医術はそれらに対応していける最先端の治療である。
男性:頭が重だるい痛み
学生時代に車に激突、それからムチ打ち症状がでてきた。
後頭部あたりに瘀血、これが悪さをしている。
治療は本治+瘂門あたりと身柱付近に吸玉。
治療後は頭がかるくなり、痛みもだいぶ楽だと満足して帰っていかれた。
症例:左肩と腰の痛み
左肩の痛みは半年前から、肩りょう付近に発症。
結髪動作と肩関節屈曲で、腰の痛みは椅子に座りつづけている時に出る。
前屈で背中から腰が張ってる感じ、後屈で腰に痛み、回旋痛はなし。
座位で子午診断、右太白で脈締、そのまま肩をあげてもらうと痛みが軽減していた、腰の後屈痛も軽減。
証:脾虚腎肝実右から 合水穴
背部処理:胸椎5、6の棘間に圧痛あり。1寸1番鍼で氣刺鍼①を行う
肩の痛みが消失。督脈を丁寧に処理して腰の痛みも楽になり、最後に灸をして治療終了。