淡路の北野鍼灸院北野文章先生による、漢医堂社(やしろ)本院の見学レポートと、ご自身の症例報告です。
*70代女性 膝の痛み
証:心包虚肺腎実証
手三里、足三里、三陰交に灸
膝の腫れている周りに散鍼と囲い灸
膝の腫れには囲い灸が良く効く。
膝の治療は膝だけでなく、腰の治療も大切である。
膝に痛み等がでても、日常生活で毎日膝関節を使っているため、膝の治療は長期的になる場合がほとんどである。
患者には状態の説明と、治療期間等を説明することが大切である。
*70代女性 腰と右太もも外側ヒリヒリ
腰椎の反応を丁寧に探し、1寸1番鍼で、脉締するまで鍼を刺入
脉締を得られた時点で、右太もも外側の症状が軽減
通常は反応点を探しだしても刺す深さを決めるのは難しいが、脉締する深さまで鍼を進めると、症状が軽減または消失する。
*症例 1 女性 60代
50歳ぐらいの時から、頭全体が重たい感じ、帽子をかぶっているかのよう。
たまに頚から上がカーッと熱くなる。
40代に交通事故でムチ打ちになる。
【2診目】
初診から五日後に同じ症状が発症。
亜門付近に赤黒い瘀血の反応がある。
今回は本治法と吸玉、そして督脈にナイトウ式のお灸を行って治療終了。
初診よりも、頭の中がスッキリした感じとのこと。
更年期やムチ打ちからくる症状には、亜門付近や風池付近に吸玉をすると良い。
血圧が低い場合などは、吸玉の施術には注意が必要である。