42裁 男性 会社員
主訴
朝昼問わず左肩腕の鈍痛・痺れで悩んでいます
経過
約5年前から頸椎ヘルニアで通院(牽引治療)していたが今年1月から症状が悪化して夜も眠れないし、昼も鈍痛・痺れがくる。
朝晩「リリカ」など鎮痛剤を服用。座位にて治療(1回目・2回目)。
子午診断
左肩腕(三焦経)に対して同側の脾経公孫に金10番を充てると脉締
奇経診断
右外関・N―右照海・右
現病症に合わない経絡診断が出るときは往々にして薬の飲みすぎで消化器系が疲れていることが多く、治療を重ねてやっと本来の現病証にあった証がたつことがある。今回がそれである。まず薬で疲れ切った消化器の弱りを治すことから始めなければいけないということだ。
証
脾虚腎虚左同側原穴使用
頸椎ヘルニアだと診断されたというが間違いだ。なぜなら胸椎4・5・6に顕著な圧痛があり左肩腕に響く。明らかに胸椎ヘルニア症状である、そこへのアプローチでなければ治せない。肩は全く触らないで治せるのだ。
3回目の治療(7日目)
「何かいい感じです。薬の回数も減ってきて痛みの度合いも少なくなったようです」
奇経診断
右後谿・N―左申脈・Sで脉締したが、このことから明らかに病証は緩解に向かっていることがわかる。
標治法
胸椎圧痛部位に1寸一番鍼で気鍼③気刺鍼②
後方深度検脉法で鍼の深さ確かめながら刺入した。
督脈に絹糸一点瀉法灸を胸椎3・4・5・6椎間に行なった。
「とてもいい感じです。明後日お願いします」といって帰っていった。
4・5回から7・8回の治療がが勝負です。まだしっかりヘルニア部位に熱がありますから油断しませんように、と言って帰した。
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