当会代表葛野玄庵がHIGH DESERT HARI SOCIETY 様の招聘によるアメリカサンタフェでのトレーニング講師のプログラムを終えて帰国いたしました。
経絡治療の経験も十分な方々ばかり、氣鍼医術もすぐに習得していただけたようです。
実習中の症例で新しい発見がひとつありましたので、紹介させていただきます。
主訴:膝、腰の痛み(男性)
腹氣鍼診断®️
下脘と巨闕が虚、左期門と気海が実。
これより証は脾虚腎肝実と推測されます。
奇経診断は外関ー臨泣と推測、しかし脉締は得られませんでした。
最終的には、公孫ー通里、証は脾虚腎肝実です。
公孫ー通里がでた場合は、女性なら婦人科、男性なら前立腺のトラブルを疑います。
主訴にあった腰痛は腎実、結石所以のものかと思われます。実際、治療後1時間で排尿時に目視確認できる石の排泄があったそう!
そして、五年前に腎臓結石を患われたそうなのですよ。
それがなぜ公孫ー通里で反応したのか。
推察されるところ、腎にあった石が膀胱にまで降りていたのではないか、それゆえに前立腺に影響を与えての公孫ー通里となったのであろう、という結論です。
アメリカの皆様にも氣鍼医術の腎実瀉法の威力をその場で確認していただけました。