私が漢医堂に研修生として入らせていただいているのは土曜日です。その土曜日、ほぼ毎週お会いする患者さんが何名もいらっしゃいます。
さすがの私も(どう、さすが)毎週お会いしていたら週ごとの変化に気づくようになってきました。太った、痩せた、顔色悪い、よくなった、浮腫んでる、脉が堅い、等々。
とある男性患者さん、三陰交のあたりに1週間前にはなかった焼け焦げが。自分でお灸をされたのだろうと思ったら。
ら。
艾がないのでお線香の火を直接あてていたそうです!線香灸は火を近づけていって、あちっ!と我慢できなくなったとこで離します、それでも十分な効果はあるのに、直接火を肌に触れさせるとはなんて荒業ですか!
点灸のやり方を説明させていただいて、艾を購入して帰られました。
次週、両三陰交にしっかりとしたカサブタが。はー、真面目にお灸をされているのだなー。ここまでしっかりとしたカサブタになったら、その上に点灸をしても熱さを感じられないことが多いです。裏内庭がそうですね、カサブタの上にいくらお灸をすえても、あちっ!がやってこないのでちょっと場所を変えないといけません。
米粒大の全灸で、と葛野先生から指示があったので、カサブタのないとこに米粒大全灸はきついだろ、と思ってカサブタの上に施灸しました。
何もおっしゃらないし、身じろぎひとつされないので熱くないんだろうな、と思っていたら。
ら。
終わったあと、「今日はきつかったですわー」と!!
わー、ごめんなさい!熱かったですか!!黙ってらっしゃるので平気なのかと思ってました!!!
ぐっと我慢の子でした、熱いほうが効くような気がしますやん(笑
たしかに、私も熱かったり痛かったりしたほうが効いたような気がしますが、なんたって氣鍼医術は”熱くないお灸、痛くない鍼”ですからね!!
カサブタになるほどの熱さは、体の深部への効果のほどが違うのだそうです。もちろん皮膚の弱い方、それほどの作用が必要のない患者さんだっていらっしゃいますが。
が。
がっつりとした治療が必要な方、ご自宅でのメンテが必要な方、治す意欲のようなものが感じられますね。
ただ口を開けて治療を受けるだけでは、病院でお薬もらうだけと大差ないといっては言い過ぎですか、そうですか。
足三里にお灸の痕がない人と旅を共にしてはいけない、と昔はいったそうですね。つまり、体のメンテができてない人と旅をしてはいけない、ということです。
お灸の痕は患者さんの本気度のシルシ、目にするたび身が引き締まる思いです。
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